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赤羽チカ★漫画のお仕事

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父を見送りました

Category日常
自分の気持ちの整理や記録として、薄れないうちに遺したいと思い書きます。
重たい内容です。

2月7日20:23 父が他界いたしました。
この日が友引ということもあり、葬儀会場の空きがなく
9日通夜、10日葬儀となりました。


もともとあまり体の丈夫な人ではなく、しょっちゅう体の不調がありました。
あまりにも調子が悪いので母が何度も大きい病院で検査をしようと行っても
本人は胆石だと言いはり、小さい病院の簡単な検査しか受けなかったようですが
すい臓がんでした。
すでに肝臓や他の臓器にもガンは転移しており、昨年秋にガンが判明した時点では
もう末期ガンで手の施しようがない状態でした。
しかし主治医から薬で自宅療養と聞かされて、本人は入院せず薬でなんとかなる程度のステージだと
思い込んでいたようだと周りの家族は話していました。
私の学生時代にも父は胃がんをやっていたのですが
本人は最後までそのことを知らず、あれは胃潰瘍だと思っていたと母から聞きました。

ある意味楽天家です。
でも、私は実はうすうすわかっていたけど
(耳が悪かったので主治医の話している内容をよく聞き取れないのをいいことに、というか)
思い込んでそう振舞うことで現実から目をそらしたかったのではないかと思っていました。
私は父に似ているそうなので、私ならそうかもな、と思うんです。

実際、かなり体は痛く辛い状態だったのに
無理して旅行に出かけたり、祭りに出かけたり、入院の前日まで仕事に行っていました。
来年がないと知っていたからではないかと思います。

父が末期ガンだとわかった秋、私は「妖狐warning!」が上手く描けずあがいていました。
そして入院し、新しい薬の副作用で弱っていく父、
薬が合わず転院し、そこでも日に日に萎むように弱っていく父を
週1で見舞っていた年末年始は仕事が最高潮に忙しく、月に100Pという苦しい状況でした。

本当なら週一と言わず毎日でも行きたかったのですが
そうもいかなかったことがとても辛かったです。
世の中には親元から遠く離れて生活し、仕事をしている人もいるので
甘えたことかもしれませんが、すぐに行ける距離なのに
週1しかいかない、そういう選択しかできなかったということも辛いことなのです。


「妖狐warning!」は「初プリ」のときに、ああすればよかった、こうすればよかった、
絵もレーベルのことは考えないで自分の絵を前面に押し出しても大丈夫かも?
などなど試行錯誤した作品です。

「初恋プリンスっ!!」が終了し、自作あやかしものを担当さんから提案されたとき
そっち方面は明るくなかった私は、神社仏閣の知識が私よりはあった父に妖怪について相談したことがあります。
もっといろんなことを調べて予備知識として土台に据えるべきか
しかし、あまりやりすぎると本来のロマンスの邪魔をしかねない、と。

父が「ああいうのはそもそも人間の想像力が作り出したのだから、好きなように作り出しゃいい」
と言ったので、吹っ切ってあえて影響を受けそうな、
あやかし・妖怪を扱った漫画なども読まないようにして作り上げたのが「妖狐warning!」です。

それだけにこの作品には思い入れがありました。

実のところ私はどういう漫画をどんなPNで描いているか。両親にも秘密にしていました。

父は体力がない分、今話が出来ても明日突然ガクッと来るんじゃないか
そういう状態でしたので、年も越せないのではと危惧しながら仕事をしていました。
そして、「妖狐~」は途中の難航も手伝い予定の2月にコミックスが出せるかどうか
そのあたりも難しい状況でした。

あとで後悔するよりは、と入院中の父に「初プリ」を渡しました。
父が亡くなったあと、父のパソコンを開けてみると整理され
中身がほとんどないパソコンだったのですが
お気に入りにひとつだけ、私のこのブログが登録されていました。

登録した日付は、「初プリ」を渡したあと、一時帰宅を許された日でした。

「妖狐~」は進行状態が良くなかったのですが、父になんとしても渡したいコミックスだったので
担当さんや編集部の皆さんの配慮もあって、なんとか2月に発行することができ
「表紙しかもう見ることができない」と父には言われましたが渡すことができました。

今思うと、3月に発行がずれ込むことなく発売されて本当に良かったと思います。

「初恋プリンスっ!!」
「妖狐warning!」
この二冊を棺に一緒に納めていただきました。

父の好みの漫画では絶対にないのですが、読んでくれていると思います。


父のこともありこの「妖狐~」はできれば代表作になるくらいには
シリーズとして続けたいというのが本音です。
もちろん漫画家というものはどの作品にも思い入れがあり、
だからといって続けられるものでもなく不本意に終了させざるを得ないことも多々あるものです。

それをわかった上で、できる限りの努力をしようと思っていました。
必死で、他人から嘲笑われるくらいに必死に宣伝もしまくりました。
Twitterでのフォロワーさんのご協力はとてもありがたいものでした。
そしてたまたま宣伝を見かけてまたRTしてくださった方。
宣伝をみて、お気に入りに入れてくださった方。
ご購入下さった方。
POPや色紙などでご協力くださった書店様。
編集部や販売部、出版社の皆様。


本当にありがとうございます。

次回、どんな内容の漫画になるかはまだわかりませんが
同じ世界観の「あやかしもの」で1冊は出させていただくことができるかもしれません。

もちろんそれができるかどうかは、私が今からどれだけのものを描けるかにもよるのですが。
がんばります。


父の訃報をうけてお悔やみをくださった皆様
いまは仕事をご一緒していない、編集部の担当さんからも電報をいただくなど
お心遣いが大変ありがたい数日でした。

ご心配くださる方もいらっしゃいますが
私にとって漫画とは、小さい頃から辛いことがあった時の逃避場所でもありました。
漫画を読み書きしているあいだは、何があっても幸せでいられる。

だから大丈夫です。
これからも仕事を頑張ります!

長くなりましたが、よろしくお願い致します!




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